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タイ料理のステキをはじめ、食材やハーブ、文化など。タイの魅力を色々な視点から切り取ってご紹介。タイの空気が香るような情報をイラストとともにお伝えします。

画鋲

タイの食事マナーのお話

タイの食事マナーのお話

賑やかに食卓を囲む時間が楽しいのは世界共通。
食事のマナーは国によって様々です。では、タイの食卓はどうでしょう。
 
時の王様がヨーロッパの文化を持ち込み、
整えたとされる食事マナーでは、スプーンとフォークを使います。
洋食を真似たのにナイフが根付かなかったのは、
人々が大きなお肉よりも炒め物や、お魚を好んだから。
特徴的なのは持ち方です。スプーンは右手、ボールペンを持つ形で
奥から手前に食べ物を引き寄せるように使い、
左手のフォークは上から押さえるように持って、
スプーンに食べ物を乗せるのを手伝います。
カジュアルな場面では、右手のスプーン(レンゲ)だけを使って
器用に食事をする姿もよく見掛けます。
 
タイは席に着いた順、好きなように食事を始めるおおらかなお国柄、
“いただきます”“ごちそうさま”の挨拶はありません。
まずは自分のお皿にごはんを好きなだけ盛って、
大皿からおかずを取り分けて、ごはんと一緒にいただきます。
ごはんには必ずスープかカレーが添えられ、
他にも辛いメニューや辛くないメニューがバランスよく並びます。
食べ物を刺す・噛み切る・お皿を持ち上げる・音を立てて
スープや麺をすするのは絶対のNGです。
 
皆で囲む食卓はテーブルと椅子が一般的ですが、
地方に行けばテーブルを使わず、
床に直接お皿を広げて食事をする風景も残ります。
涼しい床に男性はあぐら・女性は横座りで場を囲み、
にぎやかに食事を楽しみます。
 
“サバーイ”と表現される楽しく居心地のよい時間を
何よりも愛するタイ人気質。
今日もおいしく、賑やかに“サバーイ”な時間が過ぎていきます。

ガパオごはん

鶏肉をナンプラーベースのソースで炒め、新鮮なホーリーバジルをたっぷり加えてピリッとスパイシーに仕上げました。目玉焼きを添えてどうぞ。

[イラスト]おおのきよみ:イラストレーター。1999年タイを拠点に7ヶ月間アジア各国を巡るスケッチ旅行に出掛け、帰国後、主に旅行関連の書籍で活動を開始する。現在も絵を描きながら旅を続け作品を発表している。著書に「おもちかえりアジア」(情報センター出版局)等。

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