焼き物(陶磁器)のお話
異国情緒溢れるお料理の香り、味わい。
そのお料理が盛り付けられたエスニックな器にも
心ときめく女子は多いはず。
タイを訪れたらお料理と一緒にぜひ楽しみたいのがこの器たちです。
タイの3大焼き物(陶磁器)と呼ばれる
「ベンジャロン焼き」「セラドン焼き」
「ブルー&ホワイト(パイナップルとも)」。
中でも「ベンジャロン焼き」は、
もともと王室向けに作られていた、最も品位の高い器です。
「ベンジャロン」とはサンスクリット語で「五彩(=多色)」という意味。
その名の通り、カラフルな色づかいと
キラキラした金の縁取りが特徴的です。
左右対称の細かな幾何学模様は、
花や草・炎などをモチーフにしたタイの伝統的な模様で、
実は一つ一つ職人の手によって描かれているんですよ!
ベンジャロン焼きの歴史は17世紀前後、
中国(当時の明朝)から白い磁器に色をつける技法が伝えられました。
しかし、タイ(当時のシャム)にはまだそれを作る環境が無かったため、
職人を中国へ派遣し、
そこで作ったものを輸入して王室に納めていたのが始まりとされています。
当初は金を使わない、今よりもシンプルなものでした。
日本でも有田焼や古伊万里焼などの色絵食器が盛んに作られていた時代で、
国交のあった首都アユタヤにも輸入されて人気だったとか。
こうして王室御用達のベンジャロン焼きは、
時代とともに一般家庭にも広まり、
タイを代表する高級磁器となりました。
現在では、タイの“ちょっといいお家”にコレクションされていたり、
宮廷料理のレストランへ行くと、
カービングを施した野菜で美しく飾ったお料理が、
ベンジャロン焼きの器に盛り付けられて出てくることもあります。
高級と言ってもそのお値段はピンキリ。
専門店から市場でお手頃に買えるものまで様々なので、
ステキな旅の思い出を一つ、
トランクに詰めて持ち帰ってみてはいかがですか?
ターメリックやクミンといった馴染みのあるドライスパイスの香りに、ココナッツミルク、ナンプラー、フレッシュ-ハーブのタイテイストが融合した、親しみやすいタイカレーです。